中学三年生の夏には、高校受験のために学校見学(高校のオープンスクール)などで色々な高校を訪問していることでしょう。
都立高校、県立高校、私立高校(共学・男子高校・女子高校)など選択肢は様々です。
中学校と違って基本的にどこに通っても良いので選択肢は広がります。
私も二人の息子を持つ親なので、中学生のお子さんを持つ親御さんの気持ちがよく分かります。
高校選びは、経済状態はちょっと横に置いておいて子供が将来どうしたいかというところから考えるとまとまりやすいです。
子供が大学進学を考えていないのであれば、何かこれで食べていくんだというものを身につけさせた方がよいと感じます。
たとえば美容師、整備士、看護師など資格があればそれで就職できるというものを身につけさせた方が高校卒業後の進路で路頭に迷わずにすみます。
高校時代に何も考えず過してしまったあとの就職活動は非常に難しいと思います。
高校進学で将来が大きく変わる
実話1
先輩の親御さんの子供が文系の大学に行ったけれど大学生で遊んでしまったため、就職活動してもどこも決まらず結局派遣会社で派遣社員として働くことになったと言うことを聞きました。
実話2
もう一つのご家庭は、上のお兄ちゃんが看護の大学に行き、妹は文系の大学に進学しました。
とにかくお兄ちゃんは課題やレポート提出、テストなどで遊ぶ暇が全く無く大学生活を送っていたのに対し、妹は大学生活は飲み会だのなんだと遊んで過してしまったと、そしていざ就職活動となったらお兄ちゃんは看護師免許があったのですぐに就職先が決まりましたが、妹さんは就職活動したけれど結局内定がとれず就職ができなかったと言うことです。
大学生になったからといって誰もが就職できるわけではないのですから、高校を卒業して働くなら尚のこと何か手に職をつけて卒業した方が、その後の就職活動がしやすくなることは確かです。
親御さんも、息子・娘が卒業しても働かず家にいられてはいつまでも安心することができませんよね。
順番でいけば親の方が先に死ぬわけで、なんとか自活できるようになってもらわないと安心できません。
中には優秀なお子さんもいて自分ですべて計算して将来のことを考えて行動できる子供もいますが大半は普通の子供です。
ある程度、親がアドバイスしていくことも必要なのではないかと考えます。
高校選び
お子さんが大学進学を考えている場合は、高校の学費・大学受験のための塾代・大学費用をトータルで計算することをオススメします。
私立高校は授業料が高いからと選択肢から外すことはおすすめできません。
我が家も実際、中学3年の1学期までは私立高校なんて授業料が高くてとても通わせられないと固定概念のように思っていました。
それは、
根拠の実話
都立高校は授業料無償化となってから、人気が高まっています。
実際、息子の友達の多くは都立高校に進学しました。
しかも、息子の私立高校よりも偏差値が高い高校に。。。
中学3年生の夏の学校見学(オープンスクール)の時期に、息子の友達のお母さんは言ったのです、
「都立(偏差値62)の学校見学に行ったんだけど学校説明会で、大学進学まで塾は必要ありません。
学校でしっかり面倒見るから大丈夫です、て言ってくれたの良かったよ。」
と言っていたのを4年経った今でもはっきりと覚えています。
そのとき私は、
ホントに~、ホントかしら塾に行かずに大学進学なんて。。。
と思ったものです。
高校3年の時に、都立高校に進学したそのお母さんと話しをする機会があり、
「学校で大学受験の面倒なんて全然見てくれないのよ、結局塾で色々教えてもらってる感じで、
夏の大学受験対策の講習なんて6月にいきなり7月にやりますって言い出して塾の夏季講習と被って夏季講習を欠席するはめになってしまったの。
お金も返ってこないし、振り替え授業もしてくれないの」
と言ったのです。
都立高校から大学進学を考える場合は、しっかり自己管理ができるお子さんでトップレベルの高校に進学できた人は比較的希望の大学に進学できると思います。
2018年の次男の友達の受験結果を見て思ったことです。
都立高校に進学した次男の友達の中で、この地域ではトップ校の国立高校に進学した子は早稲田に合格しました。
八王子東高校に進学した子は青山学院、明治大学、東京農工大学に合格しました。
このレベルの大学に合格するのお子さんは、小さい頃から自学自習がしかりできる子でしたね。
第一志望の大学に合格した子は一人もいません。
みなセンター試験は全滅、滑り止めにやっと合格した感じです。
次男の高校よりも偏差値が5くらい高かった高校、偏差値60~62くらいの高校からでも進学できたのは麻布大学、東京経済大学です。
東経大に進学したお子さんは、当初の希望は明治大学、中央大学でしたが気がつくと第一希望が東京経済大学になっていたのです。
それでも、自分で納得して進学したので良かったのではないでしょうか。
息子は、日本大学の付属高校に進学したので校内の成績、全付属の基礎学力テストで希望の学部を選ぶことができます。
もちろん、あまりに成績が悪いと進学は難しいですが、普通に頑張れば他大学の指定校推薦も含めると90%くらいは大学に進学できます。
息子は、日大理工学部の土木工学科に進学しました。
高校進学の時点で大学進学を希望していましたが、具体的に将来何をするかが決まっていませんでしたので一番学部が多い大学の付属高校を選んだのです。
学部の数が多ければ、将来何をしたいかが途中で変更になっても学びたい学部がないということにはならないと思ったからです。
息子は高校2年生で土木に興味を持ち、日大理工学部の土木工学科なら就職者の半分は公務員で残りはゼネコンと就職にも有利だと考えるようになりました。
息子が進学した日大明誠高校は、都立の上位校に進学したお子さんよりも偏差値は低かったですが、大学に進学してみたら息子の方が上の大学に進学しているという現実です。
特に、今年(2018年)の大学受験は軒並みセンター試験全滅というお子さんが多くいました。
模擬試験で合格ラインであった大学もことごとく落ちたという声をよく聞きました。
浪人するというお子さんも多くいて大変な受験でした。
文部科学省が、首都圏の大学に学生が集中しないように合格人数を厳格にしたため不合格者が続出したようです。
大学側は決められた定員以上に合格人数を多く出してしまうと助成金が減額されてしまうのでかなり人数を絞っています。
今後、もっと厳しくなるのではないでしょうか。
このように、一般入試は本人の実力があって十分合格できるラインにいてもそのときの国の政策などのせいで不合格になったりする不安定なところがあります。
浪人になった場合、まともに予備校に通うと1年間に100万円はかかります。
今年は、浪人生が続出したため予備校が満員で入塾テストで合格しないと有名予備校などは入学できないとのことです。
なので、
我が家の場合で参考になると良いのですが。。。
都立高校に進学した場合
塾必須
・授業料は無償化
・教材費、修学旅行費、部活費用などは実費
・塾の費用
大学進学するなら塾に通っている人がほとんどです。
高校1年から予備校に通う人もいるし、部活引退した高校3年生の春ころから通う人もいて様々ですが、名の知れた人気のある大学・国公立などに進学する場合では高校三年からの塾では手遅れだと思います。
私の知り合いのお子さんが通っている中高一貫校の帝京高校は、高校2年生までに大学受験までの勉強が終わり、高校3年生の1年間はひたすら受験対策の問題を解く時間となっています。
このように、進学校といわれる私立高校はほとんど同じかたちのカリキュラムとなっています。
なので都立高校に進学したら、塾は必須と感じます。
成績のつけ方が不明
これは、公立の中学校に通わせていたときから思っていたことです。
80点以上とっても3で10点くらいの人も3だったり、70点くらいしか取れない女の子が4だったりと先生に成績をどうやってつけているのか聞いてもきちんとした回答がないのです。
上のお姉ちゃんは弟よりテストの点数も悪いのに弟よりもいつも成績が良いのよ、女の子は要領がよく先生に気に入られるように一生懸命勉強で分からないところを聞きに行っているから印象が良いため成績が良いのではないかしら。
弟はマイペースで先生との接点もあまりないためテストの点が良くても成績が上がらないのよ、きっと
と言っていました。
我が家は長男、次男なので分からなかったのですがその話を聞いて納得できました。
次男が隣の席の女の子より自分の方が点数がいいのに女の子の方が成績が良いって言っていたことを思い出しました。
こんな成績のつけ方で、進学できる都立高校のランクを下げないといけないのですからたまったものではありません。
公立は、このような成績のつけ方であることを覚悟して高校選びをした方がよいと思います。
私立高校に進学した場合
都立よりお金がかかる
・授業料は有料、その他施設設備費など必要
・修学旅行費、部活動費、教材費は実費
その他学校によって後援会費、生徒会費、図書費、寄付金など必要になる場合があります。
授業料は、都立高校の無償化に合わせて年額118,000円は国から補助があります。
授業料から118,000円を引いた額が実際に私立高校の授業料として納める金額になります。
年収によっては、国からの補助が増額になりますので家庭によっては118,000円以上の補助がある場合があります。
毎年6月末から7月末くらいに申請すると、年末に授業料補助という形でお金が振り込まれます。
我が家の場合は、毎年一人10万円程度振り込まれていました。
この私学助成金は、手続きしないともらえないお金です。
私立高校の値段も高いところから比較的良心的な金額のところもありますので、受験校を探すときは私立は高いからと決めつけず授業料やかかる費用をよく調べてみましょう。
私立に通わせて良かった点
成績のつけ方(日大明誠の場合)
得点部分+平常点で100満点として評価します。
平常点は30点までで教科科目により異なります。
一学期の成績中間考査の得点+期末考査の得点 ×(100-平常満点)+平常点
中間考査の満点+期末考査の満点
二学期の成績中間考査の得点+期末考査の得点 ×(100-平常満点)+平常点
中間考査の満点+期末考査の満点
三学期の成績期末考査の得点 ×(100-平常満点)+平常点
期末考査の満点
※2015年現在のデータ
80~100点は5
65~79点は4
45~64点は3
30~44点は2
0~29点は1
となっています。
平均点が大幅に狂ったときは生徒が不利にならないように相対評価を導入し、その割合もきちんと明確に表示されています。
ですので、テストの点数でおおよそ自分の成績がどれくらいになるか計算ができ、ほぼ本人が納得できる成績を取ることができます。
公立中学生だった頃のように80点オーバーとっても3がついたりと、理解できないような成績には一度もなりませんでした。
次男は、中学の時の内心はオール3でした。
高校三年の時の代々木ゼミナールのV模擬、W模擬試験では偏差値62くらいでした。
ですが、内申が悪いため都立の高校を受験するなら真ん中か真ん中の高校より一つ下げなければならないという悲惨な状態でした。
結局、日本大学明誠高校のV模擬試験の結果提出で一般試験優遇で入学しました。
結果は合格で、明誠高校の後援会の奨学金(10万円)も2年生までもらうことができました。
高校1年生の時は13教科あるうち、3が2コ、4が10コ、5が1コという成績でした。
2年生の時に部活を頑張りすぎて少し成績を落としてしまいましたが、三年間の評定平均は3.96....と4.0を若干欠けるくらいという結果になりました。
高校三年間で、成績の付け方に疑問を持ったことは一度もありませんでした。
部活と勉強が両立両立できる
次男は、特進クラスだったため土曜日も授業がありましたがバレーボール部にも所属していました。
練習・試合・勉強と大変だったと言っていましたが、両立できたのは附属高校だったからと息子は言っています。
また、部活をしながら塾に行かず学校の夏季講習、冬期講習、春期講習、夏の合宿勉強のみで大学進学できました。
規律が厳しい
息子たちは、ブーブー文句を言っていましたが親としてはありがたかったと思っています。
スカートの丈、頭髪検査など携帯(スマートホン)は学校にいる間はロッカーに閉まって下校時間になるまで一切出せません。
先生が熱心
まじめな子からおとなしい子、やんちゃな子、勉強ができる子、できない子、いろんな子供がいますが、とにかく先生が熱心です。
生徒みんなを希望の進路に進ませようと必死です。
勉強が苦手な子には補習授業などでしっかり対応してくれます。
都立高校は、できる子もできない子もほとんどその子の自主性に任せて余計なことはしません。
まとめ
私立高校に進学しても都立高校に進学しても、お金のかかる時期が違うだけで大学進学を目指す場合は、かなりの教育費がかかるということです。
大学進学を目指すのであれば、自分の子供の性格をよく見抜き、都立高校・私立高校どちらも選択肢に入れるべきだと感じます。
我が家は、大学で使うであろう貯めていた教育費を少し前倒しして、息子2人を私立の附属高校である日本大学明誠高校に入学させました。
大変ではありましたが、高校の費用以外塾代はかかっていません。
付属進学なので大学の受験料も1回だけの35,000円だけです。
息子二人は、自分たちで奨学金を借りて大学に通っています。
大学進学のためにお金を貯めても、都立高校の下のランクからそれなりの大学に合格できるかというリスクを考えたら高校の費用に使ってしまって良かったと思っています。
大学進学を考えるのであれば、高校選びが非常に重要になりますので高校三年生の夏休みは都立高校、私立高校と多くの学校を見に行って大学進学に少しでも有利になるような学校選びをして欲しいと思います。