キャッスルマン病とわかるまで
会社の同僚に
と言われて自分の身体に異変が起きてることに初めて気がつきました。
まじまじと、自分の顔を鏡で見てみると確かに丸くなってる。
最近少し太ったかなとは感じていたけれど、病気とは思ってもみなかった。
身体の不調は特になく、ただいつもすぐ疲れてしまうという自覚症状だけはあった。
同僚の勧めもあり、10/12に近くの市立病院を受診することにしました。
何科にかかったらよいか分からなかったので、総合案内で相談したけれどよくわからないとのこと
とりあえず、内科にかかったら良いのでは?
と言われたので内科を受診することになったのです。
内科では、血液検査、レントゲン検査(肺)をしました。
その時の症状は、
と伝えたのですが、その日の検査では異常なしと言われ、10/20に首と胸部エコーの検査予約を取りその日の診察は終了しました。
浮腫みが酷くなり、横になって寝ることができず、食事も喉を通らない、水分だけ補給する毎日。
会社にも出勤できない日々が続きました。
10/20の検査まで待てず、急きょ予約なしで10/19に病院へ行くことになりました。
その日は急だった為、前回とは違うドクターが対応してくれたのですが、、、
顔の浮腫み以外にも全身の浮腫み、特に足の浮腫みが酷く歩くことが難しくなってると伝え、食事も摂れず水分補給しかできないと辛い症状を一生懸命ドクターに伝えましたが、
検査結果に問題ないからね~
と言われて終わり。。。
そのドクターは、ほどんど私の顔を見ることなくパソコン上のデータばかり見て話をしていました。
と伝えたけれど何でもないというような答えしか返ってこない。
次回の11/1の受診日までソファーで座って水分補給だけで過ごしました。
この時は、ほとんど寝ることもできず地獄のような日々でしたね。
検査結果が出揃う
11/1 やっと検査結果が出揃う日、これで治療が始められると期待し病院へ。
自力での運転、歩行が困難のため、病院へは主人に一緒に付き添ってもらうことになりました。
病院の車いすには恥ずかしさがあり、何とか自力で歩こうとしたのですが、浮腫みが酷く断念⤵
車いすで血液検査、レントゲン検査の後、診察室へ呼ばれて入ると、
ドクターは私を見るなり
10/12に診察した時より、身体の状態・血液検査の結果が悪くなってます。入院して細かく検査しましょう。
だって、、、
やっとわかってくれた、時間かかったな~
入院手続きは主人に任せて、私は病室へ
入院手続きが終わると早速 検査へ
この日は検査、検査のオンパレード
しかし、 それでも診断がはっきりしなかったんです。
担当のドクターから
11/4に杏林大学病院の血液内科のドクターが来るので診てもらいましょう。
と提案してくれました。
誰でもいいから、早く原因を見つけてほしいと心の底から願いました。
この頃には、自分で日に日に身体が浮腫んで膨らんでいくのが分かり、横になると咳が出て苦しいので、昼も夜もベットは起こしたまま過ごしていました。
もう、一か月も横になれていない、苦しい日々が続いています。
病名が判明
11/4 病室から1階の血液内科診察室へ
扉を開けると、すらっとした年配の男性ドクターが座っていました。
根拠はないですが、会って目を見て少し話しただけなのに、この先生助けてくれるかもって思ったんだよね。
何故なら診察で私の身体の様子をちゃんと観察し、浮腫みも丁寧に診てくれたから。
診察は数分で終わり
はい、いいですよ!
あとは担当の先生と話すから
と言われ、病名も告げられないまま病室に戻りました。
少ししてから担当のドクターが病室にやってきて、
転院して治療しましょう、とても信頼できる先生だから大丈夫よ!
と話してくれました。
その後、すぐに荷物をまとめて診察してくれたドクターと一緒に救急車に乗り、大学病院へ向かい、主人は退院手続きを済ませてから車で来ることとなりました。
バタバタでした。
その時は、必死でしたけど、(笑)
救急車は早い
あっという間に大学病院に着き、到着すると救命救急室へ移されてベットに寝かせられ点滴のためのラインを確保した後、血液採取とレントゲンが終わると病室へ。
病室へ移って少しすると
「骨髄採取です」
と初めて会うドクターと看護師さんがやってきました。
おしりのあたりに麻酔をした後、太い針を骨髄まで差し込みゴリゴリと動かし骨髄を採取 麻酔をしているがなかなか痛い。。
その後2日くらい痛みが続きました。
症状が出てから病名が分かるまでに約1か月経過。
症状と原因
病名:キャッスルマン病の疑い
症状:全身浮腫
治療計画:化学療法のための入院
検査内容:採血 レントゲン等
入院期間:4週間
11/4 入院初日の夜、ドクターから病状説明についての説明があり主人と一緒に話を聞きました。
ドクターより
浮腫の原因として心不全やネフローゼ症候群がよく知られている。
CT上胸水が認められ 発熱 貧血 血小板減少 が認められる。
これらの症状を合わせた症患概念としてTAFRO症候群が挙がる
との説明でした。
原因は不明、未知の感染症によるものか自己免疫疾患によるものか腫瘍性によるものかいろいろ推察されるとの説明の後、今後の治療方針が伝えられました。
診断確定のためにリンパ節生検が必要で、治療はステロイドです。
とのことでした。
ステロイドパルス療法から症状を診ながら減量していきます。
現時点では、完全にステロイドを切るということはなく、かなり長期的に内服を続けていかなければならない。
との説明でした。
私は説明を聞いた後、病室に戻って休もうと思ったけれど、浮腫みが酷く胸水のせいなのか相変わらず横になって寝ることはできず、ベットを起こして座った状態で眠りにつきました。
11/9のリンパ節生検が終わってからの治療になるとのことで、それまでは治療が始まらない。。。
リンパ節生検の前日手術で血が止まらなくなったら大変と血小板の輸血が行われました。
リンパ節生検は局部麻酔で右わきの下を5センチ切開し、超音波を見ながら腫れてるリンパを摘出するというものでした。
手術中は局部麻酔のためドクターの「これかしら、こっちか?それじゃないこれだ」など会話が全部丸聞こえで(笑)
40分くらいで終わったような気がします。
2010年にTakai Kらにより血小板減少(Thrombocytopenia)、全身性浮腫/胸水/腹水(Anasarca)、発熱(Fever)、骨髄細網線維化(Reticulin fibrosis)、臓器腫大/肝腫大/脾腫/リンパ節腫大(Organomegaly)を呈した3症例の報告が最初で、各頭文字を取ってTAFRO症候群として報告された。リンパ節病理像はキャッスルマン病と類似し、一部臨床像も特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)と似るためiMCDの亜型か異なる疾患なのか議論がある。病状が進行性に悪化し血小板減少と胸水/腹水貯留など著明な浮腫を伴う点でiMCDとは異なるとの指摘もある。本邦からの25例のケースシリーズでは、しばしば腹痛を認め、血清ALP高値、急性腎不全などを呈し、iMCDで見られるような高ガンマグロブリン血症を呈した例はなかったと報告されている。2015年厚生労働科学研究のMasaki YらのTAFRO症候群診断基準と2017年Iwai NらによるTAFRO-iMCDの診断基準案があるが、まだ十分検証されている基準ではない。iMCDやTAFROでは上昇したIL-6やVEGFなどのサイトカインが炎症や血管透過性を誘導していると考えられている。VEGF(vascular endothelial growth factor)はVPF (vascular permeability factor)とも呼ばれており、強い血管透過性誘導能を持つ。
引用元:大阪大学大学院医学部研究科