キャッスルマン病

キャッスルマン病

【キャッスルマン病患者会】医療講演会に参加してみて自分の病気に理解深まる

さくら 
2017年9月30日(土) 医療講演会に行ってきました。

東京の五反田の大崎の大崎ブライトタワーで午後13:30からキャッスルマン病患者会主催の医療講演会があり参加してきました。

体調のこともあり、車で行くことに。。

本日の体調は、比較的良好です。

キャッスルマン病

さくら
講演の最初は、キャッスルマン病について東京慈恵会医科大学・腫瘍・血液内科教授 の矢野慎吾先生のお話でした。
キャッスルマン病の分類

キャッスルマン病には単中心性と多中心性があり多中心性にはHHV-8関連と特発性(MCD)に分類されるそうです。

日本では殆どが特発性(MCD)だそう。

さくら
さくら
キャッスルマン病には2種類あるんだそう

単中心性キャッスルマン病

[病変リンパ節が一個のみで、外科切除が可能]

👇

[リンパ節内のB細胞からIL-6を産生]

👇

[外科的切除または放射線治療によってコントロール可能]

👇

[B細胞以外からIL-6は産生されていない可能性を示唆]

特発性多中心性キャッスルマン病

[病変リンパ節が全身に広がる、臓器浸潤も認める]

👇

[B細胞をターゲットにした治療に抵抗性]

👇

[B細胞以外の細胞からIL-6産生]

👇

[IL-6の産生を抑制することは困難の為、IL-6の作用をブロックする必要がある]

 

MCDの検査所見

  • ヘモグロビン(低値)
  • 血小板(高値)
  • コレステロール(低値)
  • アルブミン(低値)
  • LDH(低値)
  • CRP(高値)
  • IgG,IgA,IgM(高値)
  • 血清IL-6(高値)
  • 血漿(ケッショウ)VEGF(高値)

MCDによる症状

症状

  • 発熱
  • 全身倦怠感
  • 易疲労感
  • 体重減少
  • リンパ節腫脹
  • 肝脾腫

合併症

  • 皮疹
  • 間質性肺炎病変
  • 胸水・腹水・心嚢水・浮腫
  • 脳梗塞などの血栓症
  • 腎障害
  • アミロイドーシス

MCDの診断基準案

A 以下の2項目を満たす

1、腫大した(直径1センチ以上)のリンパ節を認める

2、リンパ節または臓器の病理組織繊所見がキャッスルマン病の組繊像に合致する。

B 以下の疾患が除外できる

1、悪性腫瘍(悪性リンパ腫・腎がん・肺がんなど)

2、感染症(非結核性抗酸菌症・トキソプラズマなど)

3、自己免疫疾患(SLE、関節リウマチなど)

4、その他疾患(サルコイドーシス、懐死性リンパ節炎など)

MCDの重症度分類

中等症

  • 貧血:Hb9g/dl未満
  • 血小板減少:2万/μl未満
  • 低アルブミン血症:2g/dl未満
  • 腎機能障害:GFR45未満
  • 肺病変:軽い労作で呼吸困難
  • 胸腹水
  • 心不全:EF50%未満
  • アミロイドーシスによる臓器障害

重症

  • 貧血:Hb7g/dl未満(輸血)
  • 血小板減少:輸血依存
  • 低アルブミン血症:1.5g/dl未満
  • 腎機能障害:GFR15未満
  • 肺病変:安静時に呼吸困難
  • 胸腹水:ドレナージを要する
  • 心不全:EF40%未満

MCDの治療

症状が軽微の場合

👇 経過観察

倦怠感などの症状がある場合

👇 低用量からプレドニンを開始する

重症度分類で中等度以上の場合

👇 アクテムラを検討する

全身症状が改善する

※アクテムラを投与するとCRPの上昇を抑えてしまうので、風邪症状や重篤な病気を見落としがちになるので注意です。

※講演会資料参照

さくら
前半のキャッスルマン病の講演を聴いて、へんてこりんで分かりにくい病気だと改めて実感。。。

TAFRO症候群

さくら 
第二講演はTAFRO症候群についてでした。

TAFRO症候群の講演は新潟市民病院 副院長 血液内科 高井和江先生。

こちらの先生が、TAFRO症候群と名づけられたそうです。

  • 血小板減少(Thrombocytopenia)
  • 浮腫、胸腹水(Anasarca:ascites,edema)
  • 発熱(Fever)
  • 骨髄線維化(Reticulin fibrosis of bone marrow)
  • 臓器腫大、肝脾腫(Organomegaly)

を特徴として、既知の疾患に該当しない3症例を経験し診断・治療に苦慮したため、「臨床血液vol50,2010」に原因不明の全身炎症性疾患(?)としてTAFRO症候群(仮称)として投稿し、同様症例の蓄積と検討を提起しました。

3症例の共通所見

Ⅰ:臨床症状

1、抗生剤不応の発熱の持続(Fever)

2、全身浮腫・高度の胸腹水(Anasarca)

3、軽度の肝脾腫・リンパ節腫脹(Organomegaly)

Ⅱ:検査所見

1、高度の血小板減少(Thrombocytopenia)

2、高度の低アルブミン血症、γーグロブリンは正常

3、CRP高値、特異性の高い自己免疫疾患は陰性

4、高ALP血症、LDH含め他の肝機能はほぼ正常

Ⅲ:組織所見

1、骨髄巨核球増加と軽度の繊維症(Reticulin fibrosis)

2、悪性リンパ腫の否定

3、リンパ節(1例のみ)HV typeのCastleman's disease に類似

TAFRO症候群の診断基準2015(1)

・必須項目3項目+小項目2項目以上を満たす場合TAFRO症候群と診断する。

・ただし、悪性リンパ腫などの悪性疾患を除外する必要があり、生検可能なリンパ節がある場合は、生検すべきである。

Ⅰ:必須項目

  1. 体液貯留(胸・腹水、全身浮腫)
  2. 血小板減少(10万/μl未満) :治療開始前の最低値
  3. 原因不明の発熱(37.5℃以上)又は炎症反応(CRP 2mg/dl以上)

Ⅱ:小項目

  1.  リンパ節生検でCastleman病様の所見
  2.  骨髄線維化(細網線維化) 又は骨髄巨核球増多
  3.  軽度の臓器腫大(肝・脾腫、リンパ節腫大)
  4.  進行性の腎障害

TAFRO症候群の診断基準2015(2)

Ⅲ:除外すべき疾患

  1.  悪性腫瘍:悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、中皮腫など
  2.  自己免疫疾患:SLE、ANCA関連血管炎など
  3.  感染症:抗酸菌感染、リケッチア感染、ライム病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
  4.  POEMS症候群
  5.  IgG4関連疾患
  6.  肝硬変
  7.  血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)/溶血性尿毒症症候群(HUS)

TAFRO症候群の診断基準2015(3)

参考事項

  • TAFRO症候群では、多クローン性γグロブリン血症は稀である。(IgGが3000㎎/dlを超えることは稀である)
  • 明らかなM蛋白は認めない。
  • 血清LDHが増加することは稀である。
  • 血清ALPは高値を呈する例が多い。
  • 肝脾腫はCT画像で評価できる程度のものが多く、巨大なものは悪性リンパ腫などを疑う所見である。
  • 現時点では、Castleman病は「除外すべき疾患」としない。
  • 免疫性血小板減少症(TTP)も、現時点では「除外すべき疾患」とはしない。

TAFRO症候群 重症度分類 2015 (1)

症候ごとにスコアをつけ、その合計点にて分類する。

① 体液貯留・・・合計3点満点

  • 画像上で明らかな胸水:1点
  • 画像上で明らかな腹水:1点
  • 身体所見上明らかな全身性浮腫(圧痕+):1点

② 血小板減少・・・3点満点

  • 血小板数(最小値) 10万/μl未満:1点
  • 血小板数(最小値) 5万/μl未満:2点
  • 血小板数(最小値) 1万/μl未満:3点

TAFRO症候群 重症度分類 2015 (2)

③ 原因不明の発熱/炎症反応高値・・・3点満点

  • 発熱37.5℃以上38.0℃未満 or CRP 2mg/dl 以上 10㎎/dl 未満:1点
  • 発熱38.0℃以上39.0℃未満 or CRP 10mg/dl 以上 20㎎/dl 未満:2点
  • 発熱39.0℃以上 or CRP 20mg/dl 以上 :3点

④ 腎障害・・・3点満点

  • GFR 60ml/min /1.73m2未満:1点
  • GFR 30ml/min /1.73m2未満: 2点
  • GFR 15ml/min /1.73m2未満 または血液透析を要する: 3点

以上①~④で合計12点満点

*0~2点(診断基準満たさず)

*3~4点(軽症)

*5~6点(中等症)

*7~8点(やや重症)

*9~10点(重症)

*11~12点(最重症)

TAFRO症候群治療指針(診療ガイドライン) 2015

1、副腎皮質ステロイド(大量):PSL 1mg/kg 2週間、以後漸維持療法へ、緊急時はm-PSLpulse 療法

2、シクロスポリンA(CsA)(PSL無効/依存例に併用)

1日3~5㎎/kgを1日1回または2回に分けて経口服用を開始。

トラフ値として150~250ng/mLを目安とする。

血清クレアチニンが投与前値の150%以上に上昇した場合には投与量を半量~3/4量に

減量する。

3、トシリズマブ(アクテムラ)

多中心性キャッスルマン病合併例で検討

4、リツキシマブ(リツキサン)

5、TPO受容体作動薬(ロミプレエート、レボレード)

血小板減少持続例に考慮

補足

・初期治療としてはステロイド、ステロイド不応例に対する二次治療としてはシクロスポリンAを推奨する。

ただし、腎機能障害などでシクロスポリンAを使用しがたい場合はトシリズマブ、リツキシマブも考慮する。

・血漿交換、シクロスファミド、CHOP療法などの多剤併用化学療法、サリドマイド、レブラミド、などは小数例の治療成功例が報告されている。

・摘脾、大量γ-グロブリン療法は、現時点では有効例の報告はない。

検討課題

1、TAFRO症候群は、MCDの1亜型か?独立疾患か?

・胸腹水、血小板減少を伴うMCDとして報告されてきた症例の中に、TAFRO症候群が含まれていたのではないか。

・診断基準を満たしたらTAFRO症候群と診断して治療を開始する。

2、TAFRO症候群の診断にリンパ節生検は必須か?

・リンパ節腫脹はあってもごく軽度で、生検困難な例が多い。

・TAFRO症候群に特異的病理組織像はなく、CD様組織像(HV型、混合型)は種々の疾患で認められ、MCDに特異的でない。

3、TAFRO症候群に特異的マーカーは存在するか?

・病態は全身炎症性疾患と考えるが、自己免疫疾患か?

・特徴的なサイトカイン、特異的自己抗体の探求が必要。

*講演会資料参照

さくら
講演を聴いて、頭の中が大変なことに。。。

一度聞いたくらいでは、なかなか理解できないことがあります。

これから日々勉強です。

高井先生の個別相談では、自身の具体的な症状を話してアドバイスをいただきました。

さくら
現在プレドニンとシクロスポリンAを併用していますが、
さくら
まずはプレドニンを5㎎まで落としていくことを目標に、シクロスポリンAはそのまま維持してまずはプレドニンの減量をした方が良いとのことでした。
さくら
やはり、プレドニンの長期服用による副作用を懸念されていました。
さくら
1年に1回は骨密度検査もした方が良いのでは

とのアドバイスも頂きました。

TAFRO症候群と診断され治療している人の中では、私のように再燃して何度も入退院を繰り返す人と、一回の治療でその後経過良く薬も飲まずに日常生活を送っている人もいるようです。

その人の特徴とか生活習慣とかありますかと聞いたのですが、特にはないとのことでした。

一概に言えない、人それぞれ症状が違うとのお話でした。

本当に、難解な病気だな~

だから難病なんですけどね、、、

さくら 
でも、今回の講演会に参加して同じ病気で治療している方たちと知り合いになれたことや、直接個別相談ができたことは大きな収穫でした。
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